用語集
設計・プランニングの用語
<敷地の用語>
角地(かどち)
2面以上道路に面している、角にある敷地。地域にもよりますが、原則として建ぺい率が1割緩和されます。
建築条件付き宅地(けんちくじょうけんつきたくち)
宅地の売買契約に際し、指定の業者と工事請負契約を結ぶことが条件とされている宅地。建売と違い、一般的にプランに関しては自由です。
敷地境界線(しきちきょうかいせん)
敷地とその隣地もしくは道路・河川・公園などとの境界を示す線。特に隣地との境は隣地境界線、道路との境は道路境界線と呼びます。
敷地面積(しきちめんせき)
敷地の水平投影面積(真上から見たときの面積)。ただしみなし道路にふくまれる部分は除外されます。
地盤(じばん)
建物を支える地面。土が形成された年代によって、荷重に対して耐える強さ(地耐力)が異なります。
地盤改良(じばんかいりょう)
軟弱な地盤などの土質を改良すること。土質に合わせて、締め固め・圧密・固結・脱水・置換などの方法があります。
地盤調査(じばんちょうさ)
建物を建てる前に行う、地盤の力学的性質(地層、地下水等)に関する調査。調査結果により、建物を支える基礎の形状を決めます。
地盤沈下(じばんちんか)
地下水位の低下、盛土や構造物などの荷重などによって、地盤が沈むこと。地盤調査により長期的な視野で事前に検討しておくことが重要です。
上下水道・電気・ガス(じょうげすいどう・でんき・がす)
上下水道・電気・ガスを敷地内まで引き込むことが、出来ている敷地かどうか確認する必要があります。状況に応じて引込工事が発生します。
はたざお敷地(はたざおしきち)
旗竿の形をした敷地。道路に対して奥の部分を旗、通路状の部分を竿(さお)とみなした形状であることからこう呼ばれます。
引込工事(ひきこみこうじ)
上下水道・ガスを道路に埋設されている本管と呼ばれる元の管から分岐させて敷地内に引き込む工事のことです。また電気を電柱から敷地内に引き込む工事です。
標準貫入試験(ひょうじゅんかんにゅうしけん)
地盤調査の方法。土質のしまり具合を調べるため、サンプラー(棒の先に土の採集道具をつけたもの)をハンマーで30cm貫入するのに必要な打撃回数を求める試験です。
分筆(ぶんぴつ)
一筆(一つ)の敷地の所有権を複数に分割すること。原則として一つの敷地には一つの建物しか建てられないため、新たに地番を設け登記し直すことが必要です。
ボーリング(ぼーりんぐ)
地盤調査の方法。地中深くパイプを打込み、地下の土を取り出してその性質を検査し、地中の状態を調べることです。
<プラニングの用語>
家相(かそう)
敷地の特性(日照・通風など)を考慮して、建物自体の方位や部屋の位置などを決める為のよりどころとなる言い伝え(知恵)です。
換気(かんき)
床下・室内・天井裏などにおいて、空気中の湿気・ちりなどを取り除くために空気を入れ替えること。室内環境及び建物の寿命に大きく関わります。
機械換気(きかいかんき)
機械による強制的な換気のこと。強制換気とも呼びます。吸気・排気両方、吸気のみ、排気のみに送風機を使うものの3種類があります。
強制換気(きょうせいかんき)
機械による強制的な換気のこと。機械換気とも呼びます。吸気・排気両方、吸気のみ、排気のみに送風機を使うものの3種類があります。
収納(しゅうのう)
必要な居室を考える際、付帯して収納スペースの確保が重要となります。ウォークインクローゼット・ロフト・床下収納など、荷物に合わせた収納量を考慮します。
通風(つうふう)
建物に開口部を設けて、換気すること。通風は自然換気と呼ばれ、風力や室内外の温度差によって行うものです。
動線(どうせん)
建物の中での、人または物の動く流れ。建築の平面計画及び配置計画で最も重要な要素の一つです。例えば家事をする為の動きは家事動線と呼びます。
必要面積(ひつようめんせき)
住宅において平均的に必要とされる面積は、延べ面積にして1人当たり15~20m2とされています。一般的には敷地の条件・資金・居住様式などによって定めます。
風水(ふうすい)
古代中国で生まれた立地条件を判断する思想。本来はお墓をたてる場所と住居をたてる場所を定め、区別する為の術です。
吹き抜け(ふきぬけ)
一般的には、1階~2階など、上階にまたがって設けられるスペース。空間の広がりを感じる効果が大きいです。=「ボイド」
ボイド(ぼいど)
一般的には、1階~2階など、上階にまたがって設けられるスペース。空間の広がりを感じる効果が大きいです。=「吹き抜け」
方位(ほうい)
建物などが、東西南北などの基準の方位に対して、どの方角を向くかを示すこと。図面上には通常、基準として真北もしくは磁北を示します。
防犯(ぼうはん)
開口部に設ける鍵の他、防犯カメラの設置、各種ホームセキュリティーシステムに加入するなどの対策があります。夜間照明の工夫によっても防犯対策となります。
水まわり(みずまわり)
厨房・洗面・浴室・トイレ等、水を使用する室をまとめた呼称。設備・家事動線等を考慮すると、なるべくまとめた方が効率が良くなります。
ライフスタイル(らいふすたいる)
衣食住のあり方・価値観・行動様式・習慣など、その人あるいはその家庭の生活様式。ライフスタイルに合わせた計画が重要です。
<各種住宅の用語>
高規格住宅(こうきかくじゅうたく)
耐久性、快適性、安全性などの面でより高い水準の住宅建設基準を満たす公庫融資住宅。割増融資が利用できます。
高気密・高断熱住宅(こうきみつ・こうだんねつじゅうたく)
住宅から隙間をなくして気密性を高め、外断熱などを用いて高断熱化することで、住宅の快適性を高め、省エネルギー化を実現する住宅のことを呼びます。
高耐久住宅(こうたいきゅうじゅうたく)
住宅金融公庫に「性能保証住宅」として登録した住宅。長持ちする住宅の条件(構造、基礎の強化・小屋裏、床下換気・防湿、防腐、防蟻処理等)について定められています。
コーポラティブハウス(こーぽらてぃぶはうす)
家を建てたい人々が、共同で土地を購入して建てる集合住宅。マンション購入と違い、各世帯で個別に設計することが可能です。
省エネルギー住宅(しょうえねるぎーじゅうたく)
環境エネルギーを用いて限りある資源エネルギーの消費を減らす住宅。高断熱化・高気密化、雨水利用、ソーラーシステムの利用などの方法があります。公庫融資の割増融資が利用できます。
性能保証住宅(せいのうほしょうじゅうたく)
建設省や都道府県の指導のもとに、一定の条件を満たす住宅について登録し、家を建てた業者が保証書に従って最高10年までの品質保証を行うものです。
<図面の用語>
意匠図(いしょうず)
建築の意匠(デザイン)に関わる図面。設計図の中には、意匠図・構造図・設備図があります。
一般図(いっぱんず)
計画内容を全般的に示した図面。具体的には、1/50、1/100、1/200ぐらいの配置図・平面図・立面図・断面図・各種伏図などを指します。
矩計図(かなばかりず)
建物の基準になる部分(床・桁・棟など)の断面を詳細に表した図。地盤面・基礎・床・柱・開口部・天井・屋根などの寸法・構造材・仕上材などを示したものです。
基本設計(きほんせっけい)
その建物の基本的な空間構成を計画する段階の設計。配置図・平面図・立面図・断面図・仕上表、その他の図面で基本的な計画を表現し提案することです。
構造計算書(こうぞうけいさんしょ)
建築に加わる外力(自重・積載荷重・積雪・風圧・土圧・水圧・地震・衝撃)に対して安全であるかを確かめるために構造計算した図及び書類です。
構造図(こうぞうず)
建物の構造に関する情報を示した図面。柱・梁・壁・床の寸法、位置などを示した各種伏図・軸組図や、構造計算書などを指します。
仕上表(しあげひょう)
建物各所の仕上げを表にまとめたもの。屋根・外壁等の仕上げを示す外部仕上げ表と、各室内の壁・床・天井等の仕上げを示す内部仕上げ表があります。
軸組図(じくぐみず)
建築の軸組を示す図面。各壁面ごとに柱・梁・筋交などの位置を示し、建築の構造の根拠となります。
実施設計図(じっしせっけいず)
工事の実施と見積りの内訳明細作成が可能となる具体的な図面。基本設計に基づき、寸法・仕様・構造・設備等を示した設計図のことです。
縮尺(しゅくしゃく)
図面や模型において、1/50・1/100など実物の大きさに対する割合のことです。実物大(1/1)またはそれより小さい場合の尺度です。
設備図(せつびず)
建築の設備に関わる図面のこと。給排水設備・電気設備・ガス設備・空調設備・換気排煙設備・消火設備・エレベーター設備などがあります。
建具表(たてぐひょう)
建築の開口部(内部及び外部)に取付ける建具(サッシュ・戸・障子など)の形状・寸法・材質・仕様等を表にまとめて示した図面です。
断面図(だんめんず)
建物を垂直に切断した断面を表す図面。(平面図は水平に切断した断面図とも言えます。)地盤面・各階床高(床の高さ)・天井高・屋根勾配などを表現します。
展開図(てんかいず)
各室及び廊下・階段など室内の壁面を一周り展開して表現した図面。主に開口部や造作(ぞうさく)・設備機器などの位置・寸法を示しています。
パース(ぱーす)
空間を立体的に表現する透視図。一般的にはイメージを伝えるラフスケッチなどもパースと呼んでいます。
配置図(はいちず)
建物と敷地の位置関係、道路・隣地と敷地との関係、敷地の高低差、方位などを表現した図面。外構・造園計画図を兼ねる場合が多くあります。
伏図(ふせず)
上から透かしてみた平面図のこと。基礎伏図・小屋伏図・床伏図などは構造部材等の配置・寸法を示し、また天井伏図は天井の仕上げ、割付などを示しています。
平面詳細図(へいめんしょうさいず)
平面の細部にわたり、寸法・仕上げなどの詳細な情報を盛り込んだ図面。一般的に平面図よりも縮尺が大きく、施工上最も重要な図面のことです。
平面図(へいめんず)
建物の間取りなど、平面計画を示す図面。柱・壁・階段・EV(エレベータ)・開口部などの平面的な位置関係及び寸法などを各階ごとに表現した図のことです。
模型(もけい)
主に空間的な理解を深める目的で、建物の立体的な模型は用いられます。ボリュームの検討・空間構成の検討など、用途に応じて縮尺は様々です。
ラフプラン(らふぷらん)
計画の初期段階において、諸条件をまとめて打合せのたたき台となる計画案。これをもとに要望の確認などをしながら計画を進めていきます。
立面図(りつめんず)
建物の全体的な外観・高さ関係を示す図面。一般的には、建物を東西南北(あるいはそれに準ずる方向)から正面にみた図のことです。