#狭小地|建築家が建てる大きな空間の小さな家
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お施主様であるN様は建築学科出身。建築デザインに造詣が深く、間取りからディティールまで二人三脚で進みました。
N様のご要望のひとつが、「とにかくかっこいい外観」!
そこで素材にこだわり、ガルバリウム鋼板の横葺きと無地の窯業サイディングの組み合わせに。
横葺きは手作業で1枚ずつ葺いていくため、よく見ると少しゆがみがある個所もありますが、返って手作業のアジのある外観になっています。
外壁材で手作業が感じられる素材は少ないので、N様も気に入ってくださいました。
板金のディティールにもこだわり、バルコニー開口廻りや建物の角、オーバーハングの下端など横葺き以外の材料を出さないようにし、すっきりと納めてあります。
狭小地で隣地が近い敷地ではありますが、カーテンを閉めるなどしなくても人目を気にせず住めるように、リビングを2階に設けました。
勾配天井でロフトと一体の空間になっており、16㎡ほどのLDKですが狭く感じることはありません。
また、LDKの角に三角形のコートを設置。人目を気にせず外を感じたいとのご要望をもとに、限られた面積のなかで「三角形のコート」という結論に至りました。三角形にすることで室内側を狭くせずに開口を大きくとれ、開放感があります。
キッチンに立ったときもソファーに座ったときも正面にコートが見え、空間に広がりを感じることができるのです。
リビングから3段上がったところにスタディースペースを兼ねた和室が。そこからさらに3段上がると、道路側のバルコニーに出ます。
少し高い位置にバルコニーを設けることで、道路からの視線がリビングに入らないように工夫しています。
階段や廊下など、部屋以外の施工にもこだわりがたくさん。
間取りを凝縮する過程で生じた階段下をギリギリ通る斜めの廊下は、こだわりが凝縮されているN様邸を象徴しているかのようです。
- 所在地
- 草加市
- 間取り
- 3LDK
- 広さ
- 78.8㎡